田植えの日

向こうの山の白ける霧は

生まれたての雲の赤ちゃんだって

ぱっと開けた山の田んぼ

今日は曇り空

水はまだ冷たそう…

子ども達はおかまい無しに

泥の中へ走り出す!

ひゃーつめたい!

アカハライモリ捕まえた!

このカエルお腹がパンパン、何食べたんやろう?

カエルの卵あった!黒い卵と白い卵がある~!

泥で足が動かない~

やっぱり長靴脱ぐ、はだしの方が速く歩けるから

子どもの心がキラキラ動く

感動、困難、挑戦、探求

仲間との協力も、全部ここにある

自然が子どもの学びを深めてくれる

思う存分遊んだ後は

いよいよ田植え

田植えの先生は、真剣な目でまっすぐ子どもに指導する

田植えは神様事

心を込めて大切に植えること

植える間隔と歩く道を守ること

畦にはマムシもいること

きりりと心が引き締まる

子ども達の見事な集中力!

今この手で植えた苗が

秋には美味しいお餅のお米になるんだよ

って言葉では教えたけれど

まだ見えぬ未来のこと

でも、この日子ども達が確実に
見て肌で学んだこと

田んぼには、小さな小さな

たくさんの生き物の命があったこと

お米つくりには、きれいな水と、土とお陽さまがたっぷり必要なこと

人が自然の中で生かされている上で

忘れてはいけない

何よりも大切な事を

その手と、足と、目と、肌で感じ、
記憶に焼きつけた

子ども達の小さな手に

大きく尊い学びをいつも与えてくれる自然に

今日も感謝

 

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